システム構築の流れ・役割区分 ―マイホームを建てる―

マイホームを建てる

マイホームを建てるために購入者(夫婦)がやることで最も大切なことは何でしょう?それは自分達の要望をしっかりとメーカー担当者に伝えること・メーカー担当とともに家の仕様を決めていくことでしょう。仕様・納期・コストが決まり、ではこれでお願いします!となるまでの期間。夫婦それぞれの頭の中にあった夢が、現実的に建てられる家の要件として決まっていく様子は、システム構築の前半部とよく似ています。では、類似点を見つけながらシステム構築をイメージしていきましょう。

システム構築の流れ・役割区分

企画立案:プロジェクトの目的と範囲を設定し、計画を立案
要求整理:ステークホルダーのニーズや要求を収集・整理
提案:要求に基づいてシステムの提案を行う
要件確定:具体的な要件を確定し、詳細な仕様を作成
設計:アーキテクチャやインターフェースを設計
開発:プログラミングやソフトウェアの開発
テスト:正しく動作するかを確認
導入:システムを本番環境に配置し、稼働を開始

マイホームの場合、「どんな家にするか」の前に「どんな生活をしたいか」があります。つまり、家を建てることは、新しい生活を実現するための手段であり、目的ではありません。システム構築でも「どんな機能を作るか」(手段)を考える前に「何を実現したいか」(目的)を考えることが重要です。その際、キッチンを対面式にすることで今とどう生活が変わるか?を考えるように、新しいシステムを導入することで、今と比較して将来がどう変わるのか?を検討することが重要です。さらに、夫婦や家族に相談しないで家を建てた場合に後で揉めるように、関係者(経営者・現場のユーザー・システム担当等)それぞれの立場からの要求を踏まえながら検討する必要があります。また、間取りや照明や玄関のつくりなどの機能面だけではなく、セキュリティや災害への想定などの非機能要件も漏れなく検討します。自分達だけの完全オーダーメイドで作ろうとすると高くつきます。だから、ここはどうしてもこだわりたい!という機能はオーダーメイド。でも妥協できる部分は標準仕様。といったように、予算や納期と照らしながら業者とともに現実的な仕様を決めていきます。メーカー(ベンダー)にこだわりがない場合は、相見積もりをとって、比較検討・価格交渉したうえで発注します。その後メーカー(ベンダー)は要件を基に詳細な設計書を書いて、それを見て大工さん(SEさん・プログラマーさん)が家(システム)を建築(構築)します。要件確定の段階で仕様の考慮漏れやグレーゾーンがあった場合、作る段階まできて作れないことに気が付いて、どうするか協議の場が開かれることもあります。当然、異なる点もあります。例えば、マイホームの場合は家が建ったら後はその家に住むしかありませんが、システムの場合はすぐに本番導入とはならずにテスト期間があります。たいていの場合、ここで何かしらの不具合が見つかります。不具合の原因が大工さん(SEさん・プログラマーさん)の作業ミスの場合はすぐに直してもらいますが、発注者が原因の考慮漏れの場合は追加費用が発生することになります。うわー。こっちにもコンセントが必要だった!といった場合です。説明は以上となります。システム構築のイメージ化に貢献できていれば幸いです。長文にお付き合いいただきありがとうございました。最後にカミングアウトします。マイホームの方は建てたことがないんです…