ITプロジェクト失敗のリスク要因 ―丸投げは失敗のもと―

丸投げは失敗のもと

ITプロジェクトの成功率は30%程度と言われています。えっ、それしかないの!と衝撃的に感じる方も多いかもしれません。メディアやITベンダーはDXの素晴らしい成功事例を紹介していますから。一方で、ITプロジェクトに関わる仕事をしている方にとってはだいたいそのくらいかな。という数字ではないでしょうか。ITプロジェクトにおいてはQCDの管理が重要です。QCDとは品質 (Quality)、コスト (Cost)、納期 ・(Delivery)の三つの要素を指しますが、コスト (Cost)、納期 (Delivery)は、平均すると当初予定の2倍かかっていると言われています。では、QCDの悪化を招き、ITプロジェクトの成功を阻んでいるのは、一体どのような要因なのでしょうか。

ITプロジェクト失敗のリスク要因

以下は、QCDを悪化させ、ITプロジェクト失敗のリスクを高める要因となります。

要求・要件定義:プロジェクトの目的が曖昧であることにより、完成品が役に立たない
スコープ:初期にスコープ(プロジェクトの範囲・内容・目的)が不明確だと、後期になって変更や機能追加が多発する
リソース:スキル不足・人材不足・予算不足により、プロジェクトが適切に管理されない
コミュニケーション:ベンダー・IT担当者・現場・経営者等の連携がうまくいかない
技術:不適切なツール選定・既存システムやインフラとの親和性が低い

ITに関する情報を収集し、施策の幅や有効性を知ることは重要です。しかし、他社の課題を解決した施策が、自社の課題を解決するとは限りません。ITは投資すれば効果が上がる魔法の杖ではないのです。ITは経営課題を解決するための手段の一つ。だからこそ自社の経営課題に真剣に向き合う前に、ITプロジェクトを始めるべきではありません。その姿勢では要求・要件定義・スコープの誤りに繋がります。また、ITについて詳しくないからといって、ベンダーに丸投げすべきではありません。発注元とベンダーで想い・利益はともに相反します。丸投げではITベンダーの想いのままになり、高コストで、導入まで時間がかかり、品質の低いシステム(最悪の場合、動かないシステム)ができるでしょう。