もたない。だからこそ
経営の中に多様な人々を取り込み、誰もが能力をいかんなく発揮できるように支援する。このようなDE&Iの取り組みは、社会貢献だ。企業のイメージアップのためのものだ。東京の大企業で経営に余裕があるからできる。という印象があるかも知れません。しかし、本当にそうでしょうか。地方には、中小企業には、無縁の概念なのでしょうか。
DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)
Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)の頭文字を組み合わせた概念です。つまり、様々な個性を持つ人々を受け入れ、公平に扱い、それぞれが力を発揮できる環境を提供する取り組みです。
●構成要素
・Diversity(多様性):性別、年齢、国籍、価値観、性的指向、障がいの有無など、さまざまな属性を持つ人々が共存
・Equity(公平性):社会には不平等な構造が存在するという前提に基づき、いかなる人にも公平な機会を提供
・Inclusion(包括性):多様な個性を持つ人々が互いに尊重し合い、それぞれの力を発揮できる環境を構築
●効果
・イノベーションの促進:多様な背景や視点を持つ人が集ることで新しいアイデアが生まれやすくなる
・組織のパフォーマンス向上:モチベーション向上やコミュニケーション活性化により生産性が向上する
・企業価値とブランドイメージの向上:革新的で社会的責任を果たす企業というイメージを構築できる
・人材確保・定着率の向上:多様な人材にとって魅力的な職場となり優秀な人材の獲得と定着に有利になる
少子高齢化や東京への一極集中を背景に、地方では労働力人口が減り続けています。今後も人手不足の傾向は続くでしょう。従業員の高齢化と採用難が加速し、このままでは中小企業はますます疲弊していく。地方(例えば香川や四国)という地域全体で見れば、良質な労働力の確保が喫緊の課題であることは明らかです。働きたい人がいれば、それが、女性であれ、高齢者であれ、外国人であれ、障がい者であれ、時間や場所に制限がある人であれ、誰であれ…各々がいきいきと働ける環境を作り出して、能力をいかんなく発揮できなければ、もたない。魅力を発信して流出を止め、外から人を集められなければ、もたないのです。だから、なんとしてでもDE&Iを進めていくべきなのは、実は地方の中小企業です。社会貢献や企業のイメージアップやイノベーションの促進などの効果も期待できでしょう。でもそれらを語る以前の大問題:圧倒的な人手不足をなんとか打ち破るために、DE&Iに何かヒントがないか、検討を進めてみる価値はあると思います。
